2012年12月4日

振袖を着てきれいに動くための作法

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私は、子どもの頃から茶道を習っており、振袖を着る機会が非常に多いです。振袖は、じっと立っている分には美しくとても見栄えが良いのですが、茶会などで動き回らなければならないと、お人形のように立っているわけにはいきません。成人式や結婚式などで振袖を身につける方たちもそうでしょう。私は、長年振袖を何度も着るうちに、どうすれば美しく、そして周りに不快感を与えないような動きができるのかという振袖での作法を、試行錯誤的に見つけ出してきました。


まず一番必要なのは、歩くことでしょう。どんなにきれいな振袖でも、会場で着付けるわけにはいきません。着付け場所から会場まで歩かなければなりません。その時に、裾を気にして、チョコチョコと小股になって小走りのように歩いている人をよく見かけます。本人も大変ですし、見ていて美しいものではありません。着物の合わせ目のある右の太もものあたりを軽く押さえながら、普通に歩けば、さほど裾がはだけることはありません。次に、結婚式でも成人式でも振袖のまま椅子に座らなければならない場面が必ず出てきます。多くの人は、両方の袂を重ねてそろえて膝の上に置いています。座ったまま動かないのであれば、それが一番美しく見える方法です。しかし、拍手などをして、手を動かさなければならない時にはどうでしょうか。私も最初は、袂を膝の上に置いていましたが、手を動かすたびに袂が膝から滑り落ちて、しょっちゅう直していなければなりませんでしたし、袂も床にこすれて汚れてしまいました。


そこで、本などで調べた結果、袂を太ももの下に挟み込むのも正しい作法の1つのようです。右の袂は右足の太ももに、左の袂は左足の太ももに、それぞれ畳んで挟み込んでしまいます。そうすると、手が自由に使えるうえに、周りにも不快感を与えません。最後に、振袖を着ているときに一番困るのが、お手洗いに行く時です。お手洗いは人に見られるものではないので、マナーというよりはせっかくの振袖を汚さないための技と言った方がよいかもしれません。長い袂や裾を手で持って用を足すのはとても大変です。手を自由にするために、洗濯バサミを持ち歩いていると言う人もいます。でも、急いでお手洗いに駆け込んだ時に、帯の間から洗濯バサミを落としてしまい、恥ずかしい思いをしたそうです。私は、まず袂をそれぞれの腕に二周くらいずつ巻き付けて、残りを帯の中に挟み込んでしまいます。帯はしっかりと締められていますので、ぎゅっと押し込めば、まず落ちてくることはありません。振袖を着ていても洋服と同じようにスムーズに行動したいですし、もたもたとしているところを見られたくもありません。スムーズに動けて且つ美しく見せるための作法を身につけてこそ、本当の着こなしではないかと思います。